河瀬菅雄(読み)かわせ・すがお

朝日日本歴史人物事典 「河瀬菅雄」の解説

河瀬菅雄

没年享保10.2.23(1725.4.6)
生年正保4(1647)
江戸前期の歌人。号酔露。京の人。元禄期前後の京坂の地下歌人として代表的な存在。特に天和2(1682)年刊の『ふもとの塵』は有名無名の当代歌人の詠を配列した類題選集として意義があり,菅雄の指導者としての面目を知り得る。また『増補和歌道しるべ』『まさな草』(1690)などの実用的歌学書も広く迎えられた。ただし,やや後輩の有賀長伯の啓蒙的歌学書には普及度の点で劣るようである。未刊の歌学秘伝書の類も多い。家集は『酔露軒和歌集』。

(久保田啓一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「河瀬菅雄」の解説

河瀬菅雄 かわせ-すがお

1647-1725 江戸時代前期-中期の歌人。
正保(しょうほ)4年生まれ。飛鳥井雅章(あすかい-まさあき)にまなび,京都にすんだ。「増補和歌道しるべ」「まさな草」などを編集し,実作を指導した。門人に陽明学者三輪執斎らがいる。享保(きょうほう)10年2月23日死去。79歳。号は酔露堂(軒)。庵号は的堂。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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