沼沢地村(読み)しょうたくちそん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「沼沢地村」の意味・わかりやすい解説

沼沢地村
しょうたくちそん

集落形態の一つで、河川流域沖積平野の中の沼沢地に発達する集落。低湿地村落ともいい、中世から近世にかけ、ドイツ北部のエルベ川ウェーザー川やバルト海に臨むオーデル川下流域の低湿地の開発に際し成立した列状の集落で、防水や交通路のための堤防に臨み、陸地側に一列に並ぶ。古くから居住した人々は、低湿地に塚を盛り上げて住居を設け、土地を牧草地に利用していた。あとになって、塚を連ねた細長い高地、すなわち堤防を築き、洪水を防ぐとともに交通路に利用した。この上に列状をなして規則的に住居が設けられた。また、湿地の中には排水や交通のための溝渠(こうきょ)が開かれ、その両側に住居が設けられ、その後に土地が配置された。地理的条件は異なるが、わが国の新田集落に類似している。

[中田榮一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む