波佐見鉱山跡(読み)はさみこうざんあと

日本歴史地名大系 「波佐見鉱山跡」の解説

波佐見鉱山跡
はさみこうざんあと

[現在地名]波佐見町湯無田郷など

金山谷かなやまだににある江戸時代からの銅山・金山跡。鉱脈虚空蔵こくうぞう山の噴火によるものとされ、湯無田ゆむた井石いせき中尾なかお小樽こだるに及ぶ。天和三年(一六八三)に江戸・肥前佐賀の者四人が銅山として試掘したものの、岩盤が堅く貞享元年(一六八四)までにやめたという。元禄六年(一六九三)大村・長崎・大坂・江戸の八人が波佐見銅山の採掘願を出しているが(大村見聞集・九葉実録)、のち元禄一五年、嘉永六年(一八五三)などにも採掘が企図されている(大村郷村記)。明治二九年(一八九六)鹿児島県の鉱山主の答院重義が中尾で金・銀の鉱脈を確認、同三〇年出願して朝日坑などを開いた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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