泰安(読み)たいあん

精選版 日本国語大辞典 「泰安」の意味・読み・例文・類語

たい‐あん【泰安】

  1. 〘 名詞 〙 やすらかなこと。危険・心配などのないこと。安泰。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「泰安」の意味・わかりやすい解説

泰安
たいあん / タイアン

中国、山東(さんとう)省西部の地級市。魯中(ろちゅう)山地西方、大汶河(だいぶんが)の上流泰山山地の南麓と徂徠山(そらいざん)との間の河谷盆地にある。人口562万3000(2014)。2市轄区、2県を管轄し、2県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。清(しん)代に県がつくられ、1958年市制施行、その後県に戻ったが、1985年ふたたび市となった。京滬(けいこ)線、辛泰線(臨淄(りんし)―泰安)が交差する。ラッカセイ小麦トウモロコシのほか、アサワタなどの商品作物の栽培が盛んである。

 中国五岳の一つ泰山(東岳)の登山口にあたり、観光地としてにぎわう。泰山は1987年に世界遺産の複合遺産(文化、自然の両方の価値がある遺産)として登録された(世界複合遺産)。また、市西部の東平(とうへい)県にある戴村壩(たいそんは)は「中国古代第一の堤防」といわれ、2014年に「中国大運河」の構成資産として世界遺産の文化遺産に登録されている(世界文化遺産)。

[駒井正一・編集部 2017年1月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android