泰澄寺(読み)たいちようじ

日本歴史地名大系 「泰澄寺」の解説

泰澄寺
たいちようじ

[現在地名]福井市三十八社町

北陸街道の西側にある。白鳳山と号し、真言宗智山派。本尊大日如来。泰澄の生誕地に建立したと伝えるが、創立時期はつまびらかでない。「帰鴈記」は「浅水の辺に卅八社村といふ処有り。泰澄大師此処の産也。親御は三神の安角といふ渡守りと云り。或時女房白き玉懐へ入ると夢を見てより大師を孕り」と記している。泰澄は奈良時代初期の僧で、加賀・越前・美濃国境にある白山(二七〇二・二メートル)に初登頂したと伝え、白山信仰と結びついてこの三国には泰澄の開創と伝える社寺がきわめて多い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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