津口庄(読み)つくちのしよう

日本歴史地名大系 「津口庄」の解説

津口庄
つくちのしよう

津口川(現美波羅川)流域および大田おおた(現芦田川)上流域に広がる賀茂かも盆地を主な荘域とする。京都白河しらかわ(現京都市左京区)に建立された鳥羽上皇の御願寺宝荘厳ほうしようごん院領の荘園。平治元年(一一五九)閏五月日付宝荘厳院領庄園注文(東寺百合文書)に、「備後国津口庄 忠能卿後家 米三百石 油四石三斗」とある。

地頭は山内氏一族で、鎌倉時代末頃に下地中分が行われた。建武三年(一三三六)六月一一日の足利尊氏御判御教書写(山内首藤家文書、以下同文書による)によると、尊氏は有福ありふく(跡地は甲奴郡上下町)の凶徒討伐を山内氏一族に命じている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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