洪景来(読み)こうけいらい(その他表記)Hong Kyǒngrae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「洪景来」の意味・わかりやすい解説

洪景来
こうけいらい
Hong Kyǒngrae

[生]正祖4(1780)
[没]純祖12(1812)
朝鮮朝鮮王朝 (李朝) の純祖 11~12 (1811~12) 年の平安道農民戦争の指導者。平安南道竜岡郡多美面出身。南陽洪氏の末裔で,幼少から文武に非凡な才能をもち,19歳のとき,科挙に応試したが,失敗した。これに不満をいだいた彼は反乱を企て,妖言を流布しながら各地を放浪し,同志糾合に努めた。禹君則,金士用らと結んで,博川郡嘉山面多福洞を根拠として,純祖 11年 12月,関西地方の大飢饉を背景に挙兵北西の不平官人や多数の農民が参加し,反乱は約半年にわたって続いたが,洪景来は定州城 (平安北道定州郡定州邑) の戦いで戦死した。この乱は朝鮮王朝後期の官僚支配体制をゆるがすものであった。

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世界大百科事典(旧版)内の洪景来の言及

【洪景来の反乱】より

…平安道農民戦争ともよぶ。洪景来は平安道竜岡郡の没落した両班(ヤンバン)の出身で,その主謀者の一人。地師(葬地を占う)を業とし,各地を放浪しながら同志を糾合して蜂起の準備に10年近くをかけた。…

※「洪景来」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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