日本大百科全書(ニッポニカ) 「流行性出血熱」の意味・わかりやすい解説
流行性出血熱
りゅうこうせいしゅっけつねつ
広義には、特定のウイルスによって流行性に多発し高熱と出血を主要徴候とする疾患をいい、ウイルス性出血熱ともよばれる。感染症予防・医療法(感染症法)で1類感染症に分類されているラッサ熱、マールブルグ熱、エボラ出血熱などの危険性がきわめて高い感染症を含む。
また狭義には、これらのうちの一つであるが、第二次世界大戦中に旧日本陸軍によって流行性出血熱と命名された疾患をいう。これはその後、朝鮮戦争中にも国連軍兵士の間で流行し、韓国出血熱(または朝鮮出血熱)ともよばれたが、現在は腎(じん)症候性出血熱とよばれるようになった。
[柳下徳雄]
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