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腎症候性出血熱 ジンショウコウセイシュッケツネツ

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デジタル大辞泉の解説

じんしょうこうせい‐しゅっけつねつ〔ジンシヤウコウセイ‐〕【腎症候性出血熱】

ウイルスの一種が感染して起こる病気。野ネズミにつくダニに媒介される。5日ほど続く高熱、皮膚の発赤や出血斑、たんぱく尿や乏尿などの症状を呈する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

腎症候性出血熱
じんしょうこうせいしゅっけつねつ

急に高熱が出て4~6日続き、急に熱が下がったあと高度のタンパク尿と乏尿がおこり、重症の場合は全身性の出血傾向などもみられるウイルス性の伝染病であるが、通常わが国にはない。
 病原ウイルスは、1981年にLee & Choが分離したRNA型ウイルスで、直径80ナノメートル前後の球形である。保有動物はセスジノネズミApodemus agrariusで、これに寄生するダニが媒介するとされている。治療には特効薬がなく、対症的に治療が行われる。
 なお、第二次世界大戦中、当時の満州(中国東北部)に駐留中の日本陸軍軍医部によって命名された流行性出血熱や旧ソ連で出血性糸球体腎炎とよばれていた疾患、あるいは、韓国で韓国型出血熱とよばれているものなど、すべて同一疾患であり、世界保健機関(WHO)では1984年、これらを一括して腎症候性出血熱(hemorrhagic fever with renal syndrome略称HFRS)とよぶことにした。
 おもな流行地域は朝鮮半島、中国東北地方、旧ソ連地域、スカンジナビア半島、東ヨーロッパ地方などである。わが国でも1960~66年に軽症患者が約100人、大阪で発生したことがあるほか、1975~78年に実験室感染が二、三の大学でおこっている。[柳下徳雄]

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