浮遊性有孔虫(読み)フユウセイユウコウチュウ(その他表記)planktonic foraminifera

デジタル大辞泉 「浮遊性有孔虫」の意味・読み・例文・類語

ふゆうせい‐ゆうこうちゅう〔フイウセイイウコウチユウ〕【浮遊性有孔虫】

プランクトンとして浮遊生活を送る有孔虫総称現生では底生有孔虫に比べて少ない。陸からの砂や泥が流れ込まない海底に堆積し、石灰質軟泥となる。また、堆積岩中に微化石として見つかり、太古の海洋環境を知る手がかりとなる。

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関連語 石灰質軟泥

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浮遊性有孔虫」の意味・わかりやすい解説

浮遊性有孔虫
ふゆうせいゆうこうちゅう
planktonic foraminifera

海水中に浮遊生活をする有孔虫類海流水温に規定され,広く分布するので,その死殻は底質に左右されることなく分布する。したがって浮遊性有孔虫群集を調べることによって,それをもつ地層古水温を知ることも可能である。一方,その組合せから地質時代の詳しい判定も可能で,白亜紀以降の地層では詳しく研究され,汎世界的な対比に役立つ。

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