浮遊性有孔虫(読み)フユウセイユウコウチュウ(その他表記)planktonic foraminifera

デジタル大辞泉 「浮遊性有孔虫」の意味・読み・例文・類語

ふゆうせい‐ゆうこうちゅう〔フイウセイイウコウチユウ〕【浮遊性有孔虫】

プランクトンとして浮遊生活を送る有孔虫総称現生では底生有孔虫に比べて少ない。陸からの砂や泥が流れ込まない海底に堆積し、石灰質軟泥となる。また、堆積岩中に微化石として見つかり、太古の海洋環境を知る手がかりとなる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

最新 地学事典 「浮遊性有孔虫」の解説

ふゆうせいゆうこうちゅう
浮遊性有孔虫

planktonic foraminifera

有孔虫門ロタリダ目Globigerinina亜目の終生浮遊生活をする有孔虫類。ジュラ紀中期に出現し,Globotruncanidaeなどの特徴的種類を輩出したのち,白亜紀末(K/Pg境界)にほとんど絶滅したが,わずかに生き残ったHedbergelidaeから再繁栄した。始新世末(E/O境界)に複数の科が絶滅したが,中新世頃より多様化して現在に至る。殻の形態的特徴で分類できる種数が多く,短い生存期間,広範囲に分布し,グロビゲリナ軟泥に代表されるように多産する点から,白亜紀や古第三紀,新第三紀における地質時代判定の示準化石も多く,化石帯が構築されている。一方,生息する水塊の性質を反映するとして,群集解析や殻の化学組成同位体の分析が進められ,海洋環境の指標としても重用されている。現生種のリボソーム遺伝子解析から,一つの形態種に複数の遺伝的に異なる種(遺伝子型)が存在することがわかっており,海洋環境指標としての高精度化が進められている。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浮遊性有孔虫」の意味・わかりやすい解説

浮遊性有孔虫
ふゆうせいゆうこうちゅう
planktonic foraminifera

海水中に浮遊生活をする有孔虫類。海流水温に規定され,広く分布するので,その死殻は底質に左右されることなく分布する。したがって浮遊性有孔虫群集を調べることによって,それをもつ地層古水温を知ることも可能である。一方,その組合せから地質時代の詳しい判定も可能で,白亜紀以降の地層では詳しく研究され,汎世界的な対比に役立つ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

《モスクワに遠征したナポレオンが、冬の寒さと雪が原因で敗れたところから》冬の厳しい寒さをいう語。また、寒くて厳しい冬のこと。「冬将軍の訪れ」《季 冬》...

冬将軍の用語解説を読む