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底質 ていしつbottom sediment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

底質
ていしつ
bottom sediment

水底の形質。堆積物岩盤,溶岩,泥流などから成る。河川湖沼,沿海では汚染物質積して水質の汚濁,魚介類の汚染,浄化能の低下をきたすことがある。原因は表流水からの沈殿,汚染物質の投棄などのほか,赤潮など生物の死骸の大量沈降による場合もある。公害対策基本法 2条では「水底の底質の悪化」として水質汚濁のなかに含めている。田子ノ浦でパルプ廃液の汚濁物質が大量に堆積して硫化水素が大量に発生するなど,魚介類だけでなく船舶や乗組員にまで被害が及んで問題になり,その後,水銀へどろ,カドミウム,PCBなどの汚染が次々と問題となった。このように底質と水質との間では物質の循環が行われ,水質汚濁が底質を汚染し,底質で有害物質が濃縮されて2次汚染源ともなる。現在,総水銀が河川,湖沼で 25ppm以上,海域では溶出率などにより算出された危険度以上ある場合,また PCBが 10ppm以上ある場合は,除去するよう,暫定基準が定められている。なお水質汚濁防止法の「水質の汚濁」には,底質の悪化は含まれていない。

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デジタル大辞泉の解説

てい‐しつ【底質】

川・湖・海などの水底を構成する物質。堆積物(たいせきぶつ)と基盤岩からなる。

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百科事典マイペディアの解説

底質【ていしつ】

水底を構成している堆積物と基盤岩。堆積物は岩石の砕屑(さいせつ)物(礫(れき),砂,泥),生物遺体,水中からの化学的沈殿物からなる。海洋堆積物は赤粘土青泥(あおどろ),軟泥などで,海水流動により運搬,沈積され,海底風化を受け,海底に定着して堆積岩になる。
→関連項目採泥器

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世界大百科事典 第2版の解説

ていしつ【底質 bottom material】

海底物質,すなわち海底を構成する物質を底質といい,海底堆積物のほかに海底に露出する岩石(堆積岩,玄武岩など)を含む。広義に解釈すれば海,湖沼,河川の水底を構成する物質を意味する。漁場調査,資源調査,海事工事などのため,音波探査や採泥器により調査される。堆積学や海洋地質学の専門用語としては厳密性を欠き,1950年代から学術的には使用されなくなった。【内尾 高保】

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大辞林 第三版の解説

ていしつ【底質】

海・湖沼・河川などの底を構成している堆積物や岩盤。また、その性質。

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世界大百科事典内の底質の言及

【海】より

…これは地球上に海水が生成されて以来,長期間にわたって,循環,対流,拡散などによりよく混合されてきた結果である。海水
[海底堆積物]
 海底を形成している物質を底質といい,基盤岩とその上の堆積物とからなる。海底堆積物とは海水によって運搬されて海底に沈着した物質で,これには陸上の風化物が河川によって海に運び込まれたものもあれば,風によって海上に飛ばされ,後に海に沈着したものもある。…

※「底質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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