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海外送金 かいがいそうきんremittance abroad

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海外送金
かいがいそうきん
remittance abroadoverseas remittance

国外へ送金すること。銀行を経由した送金、郵便為替(かわせ)を使った送金、銀行以外の事業者による送金などがある。2008年のリーマン・ショックを契機に、仮想通貨などを利用してインターネット経由で割安に短時間で送金する新手法の開発競争が世界的に展開されている。
 銀行を使った海外送金は、1973年に発足した国際銀行間通信協会(スイフト)の決済網を通じて送金・決済される。邦銀もスイフトの決済網に参加しており、顧客は海外の中継銀行(コルレス)を経由し、相手の口座のある銀行へ送金することになる。このため決済期間が3営業日ほどかかり、中継銀行に対する手数料などを含め、送金額や送金国によって手数料は2000~6000円程度かかる。郵便為替による海外送金は、郵便局から海外の相手先住所へ外国為替証券を送る手法をとる。料金は2500円(アメリカは2000円)で、通常、国によって5~30日程度の期間が必要である。
 銀行以外の事業者による送金サービスは、2009年(平成21)の改正資金決済法の成立によって解禁された。仮想通貨などを利用したネット送金は、手数料を抑え、365日24時間、瞬時に送金できる道を開く可能性がある。このため三菱東京UFJ銀行、横浜銀行などの邦銀は仮想通貨を活用し、取引参加者が互いの取引記録を保有・監視しあうブロックチェーンを銀行の勘定系システムに接続することで、手数料が安く、短時間で送金できるフィンテック技術の開発に取り組んでいる。ただ仮想通貨などによるネット送金は違法取引、脱税、資金洗浄(マネー・ロンダリング)に利用されやすい傾向がある。また仮想通貨によるネット送金が普及すると、金融・通貨危機がおこった場合、国内マネーが大量に海外へ流出するのを抑える資本規制が機能しなくなるおそれもあり、金融監督当局や中央銀行がどのように海外送金を監視するかが課題になっている。[矢野 武]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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