日本大百科全書(ニッポニカ) 「コルレス」の意味・わかりやすい解説
コルレス
こるれす
corres
コレスポンデントcorrespondentの略で、銀行が他の銀行との資金の仕向(しむけ)・被仕向の為替(かわせ)取引を行う場合に、あらかじめ諸条件を取り決めることをコルレス契約correspondent agreementといい、コルレス契約を結んだ相手方の銀行をコルレス先(銀行)correspondent bankあるいは単にコルレスとよぶ。通常、外国為替取引に関して使われることが多い。
コルレス契約の方式、内容はケースによりかなり弾力的だが、普通、書状の往復で行われる。契約事項としては、(1)信用状の開設および通知、各種送金の取組みおよびその支払い、各種取立為替の仕向けおよびその決済などに関するもの、(2)これらに伴う両行間の債権・債務の決済方式に関するもの、(3)受信・与信にかかわる信用限度額credit lineの設定に関するもの、(4)決済のためのコルレス勘定corres accountの開設に関するもの、などである。
[井上 裕]