海洋開発産業(読み)かいようかいはつさんぎょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海洋開発産業」の意味・わかりやすい解説

海洋開発産業
かいようかいはつさんぎょう

海洋開発にたずさわる産業の総称。おもな部門としては海底油田,海底鉱物資源,熱水鉱床や温度差発電,波力発電,水産増養殖を対象とした資源エネルギー開発,海上空港,人工島といった海上海中のスペース利用や海底パイプライン敷設などの海洋土木などがある。高度な技術力が要求され,きわめて広範な裾野をもつ産業である。海洋開発はどの部門をとっても一企業の手に余る大事業であるうえ,事前の調査に巨額の費用がかかるため,その危険分散の意味もあって,企業グループを形成,開発に取組もうとしている。そのおもな産業は三井物産三井造船の三井海洋開発による石油掘削船の受注や海洋工事への進出をはじめ,石油資源開発,三菱グループの三菱重工業三菱電機などの日本海洋掘削で,そのほか日本海洋産業,芙蓉海洋開発などがあり,鉄鋼会社,漁業会社,商社も関心を高めている。

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