精選版 日本国語大辞典 「海胆類」の意味・読み・例文・類語
うに‐るい【海胆類】
- 〘 名詞 〙 棘皮(きょくひ)動物門の一綱。体は球状、半球状、円盤状で、多数の石灰質骨板が組み合って一つの殻をつくっている。殻の表面には多くの大小の棘があり、これらを自由に動かすことができる。歩帯の各側から、大部分の種類には先端に吸盤がある管足を出す。体の下面中央に口が開き、体の頂上または周縁部近くに肛門が開いている。雌雄異体で、五個の卵巣または精巣がある。ある種のウニの生殖巣は食用とされる。ウニ類のうち、ムラサキウニ、バフンウニ、ナガウニのようなクリに似た形の一群を正形類、タコノマクラやブンブクの類を不正形類としている。正形類は岩の下やくぼみなどに入ってすみ、強力な顎(アリストテレスの提灯)で海藻や付着動物などをかみくだいて食べるのに対し、不正形類は砂泥底にもぐって生活し、有機物の細片を食べるので顎が退化している。世界で八六〇種ほどが知られており、化石は古生代のオルドビス紀以来出ている。〔生物学語彙(1884)〕