出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…四川省成都灌県の岷江(みんこう)に築かれ,人工的に山を切り開いた宝瓶口から岷江の河水を成都平原の灌県に導き入れるもので,川の中央に魚嘴(ぎよし)を築いて東側の支渠と西側の岷江本流とに二分するが,飛沙堰を設けて支渠に流入する水量を調節する措置が施され,灌漑と防洪の両面を具備した点に特色がある。前246年に鄭国が設計,建設した鄭国渠(きよ)は,陝西省涇陽県から涇水の水を東に引いて洛水に注ぎ入れる全長200km近い工程で,関中平原を灌漑し,塩漬地の改造をもたらした。また〈井渠法〉は,前漢武帝のときに関中平原の竜首渠で創始された。…
※「涇水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」