渭水(読み)イスイ

デジタル大辞泉 「渭水」の意味・読み・例文・類語

い‐すい〔ヰ‐〕【渭水】

中国陝西せんせい省中央部を流れる川。甘粛かんしゅく省の渭源県に源を発して東流し、潼関どうかん東方黄河に合流する。長さ787キロ。流域渭水盆地は中国古代文明の中心の一つで、秦・漢以来は「関中」とよばれ、歴代王朝の都となった長安西安)がある。渭河。渭川。ウェイショイ。

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精選版 日本国語大辞典 「渭水」の意味・読み・例文・類語

い‐すいヰ‥【渭水】

  1. 中国、黄河の大支流。甘粛省南東部に発し、陝西省にはいり、潼関(どうかん)付近で黄河に注ぐ。渭河。渭川。ウェイシュイ。ウェイホー。→いすいぼんち(渭水盆地)

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百科事典マイペディア 「渭水」の意味・わかりやすい解説

渭水【いすい】

中国,黄河最大の支流。渭河とも。甘粛省南東部,鳥鼠山に発し,東流して陝西省に入り,西安の北を経て潼関付近で黄河と合流,全長約787km。おもな支流に葫蘆河(ころが),【けい】河(けいが),洛河(らくが)など。渭水は渭河(関中)平野を潤し,歴代王朝への租米輸送の役を果たした。近年では1935年に【けい】恵渠(けいけいきょ)が開通中華人民共和国のもとでも渭恵渠などの運河灌漑(かんがい)用水路が完成し,新設,修復が盛んに行われている。
→関連項目黄河秦嶺陝西[省]長安潼関平涼

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改訂新版 世界大百科事典 「渭水」の意味・わかりやすい解説

渭水 (いすい)
Wèi shuǐ

中国,陝西省中部の黄河最大の支流。渭河(いが)ともいう。甘粛省南部の鳥鼠(ちようそ)山から発し,東流して陝西省宝鶏に入り,西安,臨潼などをへて潼関県で黄河と合流する。葫蘆(ころ)河,涇(けい)河,洛河など支流も多い。全長787km,北の黄土高原と南の秦嶺の間の陥没地帯に沖積平野の関中平野すなわち渭水盆地を形成する。この地域には周の鎬京こうけい),秦の咸陽,唐の長安などが開かれ,早くから渭水水系を利用した灌漑渠道が開削されてきた。前246年,涇河と洛河を結ぶ鄭国渠がひかれて以来,前95年(太始2)漢の武帝の時代に涇河と渭河を結ぶ白渠,さらに商顔山を貫き,トンネルと井戸をくみあわせた〈井渠(せいきよ)〉の形をとった竜首渠などがつくられた。唐代以後は開削はすすまず,土砂の堆積のため廃道となったものが多かったが,1935年に涇恵渠が開通,解放後も渭恵渠など多数の渠道が設けられたため,農業用水利灌漑網が完成した。
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山川 世界史小辞典 改訂新版 「渭水」の解説

渭水(いすい)
Weishui

渭河(いが)ともいう。中国甘粛省中部に源を発し,陝西(せんせい)省中部を西流して潼関(どうかん)付近で黄河に注ぐ川。渭水流域は早くから開け,新石器時代西周時代の遺物が多い。渭水盆地は秦漢以後は関中と呼ばれ,中国の軍事・政治上の中心となった。

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旺文社世界史事典 三訂版 「渭水」の解説

渭水
いすい

中国,甘粛 (かんしゆく) 省中部に源を発し,東流して陝西 (せんせい) 省東端で黄河に注ぐ黄河最大の支流
中国古代文明がその流域の渭水盆地に発生した。西周の鎬京,秦の首都咸陽 (かんよう) ,前漢の長安,隋の大興,唐の長安などが栄えた。その後,黄土地帯の泥土の堆積で下流からの物資輸送に支障をきたし,都はより便利な洛陽などへ移った。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「渭水」の意味・わかりやすい解説

渭水
いすい

渭河

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「渭水」の意味・わかりやすい解説

渭水
いすい

「ウェイ(渭)河」のページをご覧ください。

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