消極(読み)ショウキョク

デジタル大辞泉 「消極」の意味・読み・例文・類語

しょう‐きょく〔セウ‐〕【消極】

[名・形動]
自分から進んで行動したり、意見を述べたりしないこと。また、そのさま。⇔積極
「そうして君の―な哲学を聞かされて驚いた」〈漱石それから
電気磁気陰極
[派生]しょうきょくさ[名]

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「消極」の意味・読み・例文・類語

しょう‐きょく セウ‥【消極】

〘名〙
① 電気や磁気の陰極。負極。マイナス。
舎密開宗(1837‐47)内「按に銀銭より起る機力を消極〈涅尾知弗 オントケンネンデ、ポール〉と名け」
② (形動) 自分から進んで、対象に働きかけようとしないこと。物事に否定的で、内にとじこもりがちなこと。また、そのさま。否定・裏・陰・静・受動・保守・負などを表わす語。⇔積極
※明六雑誌‐二三号(1874)内地旅行〈西周〉「利のある方を積極『ポシチーウ』と見、害の方を消極『ネガチーウ』と見るでござる」
※三四郎(1908)〈夏目漱石〉六「二人の消極(セウキョク)な態度から云へば」
[語誌]①はオランダ語 negatief の訳語。明治期には電気の陰極を表わす英語 negative pole の訳語として用いられていた。やがて電気用語としての「消極」は中国語の「陰極」に交替し、明治中頃からは「消極的」の語が生まれ、②の意味で主に用いられるようになった。

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普及版 字通 「消極」の読み・字形・画数・意味

【消極】しようきよく

退嬰。

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