モホール計画(読み)モホールけいかく(その他表記)Mohole project

最新 地学事典 「モホール計画」の解説

モホールけいかく
モホール計画

Project Mohole

海洋地殻モホロビチッチ不連続面モホ面)まで掘り抜き,その下のマントル物質を採取することを目指した米国の海洋科学掘削計画。「モホール」とは,モホ面まで孔(ホール)を開けるという意味の造語。計画は1959年に発表され,61年には計画の初期段階として,メキシコのカリフォルニア半島沖合(北緯29度,西経117度30分,水深3570m)で掘削船カス1号による試験掘削航海が行われた。177mの遠洋性堆積物層を貫通し,さらに基盤岩である玄武岩を6m掘削したところでダイヤモンドビットが摩耗した。海洋底の基盤岩が玄武岩であることを初めて実証する歴史的成果を収めたが,厚さ5~6km程度の海洋地殻をモホ面まで掘り抜くためには技術的困難があることが明らかとなった。さらに資金不足にも直面し,66年に中止された。当初の壮大な目的を達成することはできなかったが,試験掘削航海を通じて培われた掘削技術,試料回収方法,研究項目などは68年に開始された深海掘削計画(Deep Sea Drilling Project,DSDP)に引き継がれていった。

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参照項目:モホロビチッチ不連続面
参照項目:深海掘削計画

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関連語 浜田

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モホール計画」の意味・わかりやすい解説

モホール計画
モホールけいかく
Mohole project

地殻を貫いてモホロビチッチ不連続面にまで達する穴をあけようと,アメリカで計画された実験計画。 1961年カリフォルニア沖で行われた予備実験では深さ 3600mの海底ボーリングを行い,深さ 200m足らずの穴を掘っただけで終った。この実験後,技術的・経済的理由でこの計画は中止された。しかし 68年以後,海底の地質学重要性が認識されるようになってモホール計画の思想は深海掘削計画となって生れ変り,国際的な事業となった。

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世界大百科事典(旧版)内のモホール計画の言及

【深海掘削計画】より

…深海底に掘削を行い,海底の性質を研究する計画。1950年代の国際地球内部開発計画(UMP)の一環としてモホロビチッチ不連続面(通称モホ面)を貫いてマントルまで達しようとしたモホール計画が取り上げられ,予備的な実験が行われたが,成功を見ずに中断された。DSDPでは,モホール計画の失敗を教訓として,モホ面まで貫くという意図はあきらめたが,もっと浅い掘削によって深海堆積物や地殻上部を研究しようというもので,当初はアメリカの数個の海洋研究所が合同・立案し,JOIDES(ジヨイデス)(Joint Oceanographic Institutions Deep Earth Sampling Program)の名のもとに1968年開始された。…

※「モホール計画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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