乾坤(読み)ケンコン

デジタル大辞泉 「乾坤」の意味・読み・例文・類語

けん‐こん【×坤】

えき
天と地。天地
「奔騰狂転せる風は…、―を震撼し、樹石動盪どうとうしぬ」〈露伴運命
陰陽
いぬい(北西)の方角とひつじさる(南西)の方角。
2巻で一組となっている書物の、上巻下巻
[類語]天地てんち天地あめつち

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精選版 日本国語大辞典 「乾坤」の意味・読み・例文・類語

けん‐こん【乾坤】

  1. 〘 名詞 〙 ( 多く対比される二つのことに用いて )
  2. 天と地。あめつち
    1. [初出の実例]「然れども、乾坤(けんこん)初めて分れて、参神造化の首を作(な)し」(出典古事記(712)序)
    2. [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕
  3. 天地の間。人の住むところ。国、また、天下
    1. [初出の実例]「仰願蒙三宝頼皇帝陛下共与乾坤四海安楽」(出典:醍醐寺本元興寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)二月一一日)
  4. ( 「乾」は太陽、「坤」は月の意に用いて ) 太陽と月のこと。〔杜甫‐登岳陽楼詩〕
  5. 陰陽のこと。
  6. ( 「乾」は「いぬい」、「坤」は「ひつじさる」で ) 西北西南の方角。
  7. 二つで一組となるものの上下や前後を示す語。多く書物の上巻と下巻。

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普及版 字通 「乾坤」の読み・字形・画数・意味

【乾坤】けんこん

天地。陰陽。日月。唐・杜甫〔岳陽楼に登る〕詩 楚、東南(ひら)け 乾坤、日夜

字通「乾」の項目を見る

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