日本大百科全書(ニッポニカ) 「温泉化学」の意味・わかりやすい解説 温泉化学おんせんかがく 温泉について化学的に理解しようとする自然科学の一分野。温泉の湧出(ゆうしゅつ)現象を地球化学的に解明しようとする方式と、温泉水の性質とその化学変化などを研究する方式の二つがあるが、普通は前者の立場が多い。この場合温泉の成分と組成の研究が基礎となることから、分析化学的手段が重要になってくる。すなわち、温泉水中の主成分はもとより微量成分、温泉ガス、放射性物質、温泉沈殿物、さらにはこれらの物質中の同位体組成が追究され、これによって温泉の地球化学的研究が進められている。[中原勝儼] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例