湯坪遺跡(読み)ゆつぼいせき

日本歴史地名大系 「湯坪遺跡」の解説

湯坪遺跡
ゆつぼいせき

[現在地名]川崎町今宿 上の台

川崎盆地からやや南西に入込んだ、標高約二七〇メートル、盆地中央部からの比高約三〇メートルの所にあり、まえ川支流のとどろき川によって形成された河岸段丘上に位置する。遺跡の東は轟川へ続く斜面で、西は標高六五六・九メートルの立石たていし山、北と南は小谷によって画される。縄文土器石器などが出土することで、古くから知られた。昭和五二年(一九七七)に縄文中期後葉の竪穴住居跡五軒が密集して発見され、保存の良い住居跡では炉のほかに周溝や柱穴も検出された。これらの住居跡を特徴づける土器を埋設した石組複式炉は、炉の長軸が一・五―二メートルと大規模で、東北地方南部内陸部における縄文中期の炉の特色を示す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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