源氏香文(読み)げんじこうもん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

源氏香文
げんじこうもん

香合の一種である源氏香の符号を文様にしたもの。この符号は、正方形を5本の縦線に区画し、その上方を離したり続けたりして、形を52種に区別したもので、源氏54帖(じょう)中、第1帖の「桐壺(きりつぼ)」と最終の「夢の浮橋」を除く各帖の名をそれぞれに当てはめている。おもに江戸時代の小袖模様に使用された。その単純にして鮮明な幾何学的形式が、江戸時代の人々に喜ばれた。そのうち、「花散里(はなちるさと)」と「初音(はつね)」は家紋としても用いられている。

村元雄]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例