朝日日本歴史人物事典 「源重信」の解説
源重信
生年:延喜22(922)
平安中期の公卿。六条左大臣と称される。正二位。宇多天皇皇子の敦実親王と左大臣藤原時平の娘の子。賜姓源氏。天徳4(960)年参議となったが,9年後の安和の変で左遷された左大臣源高明 の女婿であったため一時,昇殿を止められた。正暦5(994)年左大臣に至ったが,翌年病死し正一位を賜られた。父親ゆずりで音楽に秀で笙,笛をよくした。『大鏡』に「恋愛ごとは下手であったが,若々しく愛敬があり人なつっこい」性格とある。宇治に別荘を所持し,これを没後,藤原道長が購入(道長の妻倫子は重信の姪),子の頼通に伝えられ平等院となる。
(朧谷寿)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報