王子(読み)おうじ

日本大百科全書(ニッポニカ)「王子」の解説

王子
おうじ

東京都北区の中央部、JR京浜東北線王子駅を中心とする地区。地名は、王子神社が祀(まつ)られてから、王子という村名がついたといわれる。JR京浜東北線、東京メトロ南北線、都電荒川線、国道122号が通る。1932年(昭和7)王子町と岩淵(いわぶち)町が合併して王子区、さらに1947年に王子区と滝野川区が合併して北区となった。王子駅の近くに洋紙発祥之地の碑がある。1873年(明治6)渋沢栄一が王子製紙会社の前身、抄紙(しょうし)会社をおこし、のちイギリスから機械を導入し、最初に西洋紙を漉(す)いたのを記念したものである。駅の南口近くに「紙の博物館」がある。また、近くの王子稲荷(いなり)は落語の「王子の狐(きつね)」で有名。

[菊池万雄]

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デジタル大辞泉「王子」の解説

おうじ【王子】[地名]

京都北区中部の地名。日本の製工業発祥の地。王子神社(王子権現)、落語「王子の」の舞台となった王子稲荷神社がある。もと東京市の名。

おう‐じ〔ワウ‐〕【王子】

王の息子。⇔王女
親王宣下のない皇族の男子。
大切に思う男性。大事にされている男児。「我が家の王子
その団体や分野などで実力・人気があり、容貌(ようぼう)もすぐれた若い男性。「クラスの王子様」

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百科事典マイペディア「王子」の解説

王子【おうじ】

東京都区の一地区。1947年滝野区と合して北区となった旧王子区の一部で,JR王子駅,飛鳥(あすか)山を含み,武蔵野台地東縁と荒川にはさまれ石神井(しゃくじい)川が東流。かつて王子製紙工場があり,飛鳥山公園内に〈紙の博物館〉がある。住宅・小工場地区をなし,台地上に王子権現,王子稲荷がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「王子」の解説

王子
おうじ

東京都北区中部にある地区。旧区名。地名の由来は,王子権現のあったことによる。明治8 (1875) 年,日本最初の洋紙製造工場がつくられた。その跡地に現在紙の博物館がある。 JR京浜東北線の王子駅付近は商店街で,西側の台地上には飛鳥山公園や北区役所などがある。

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精選版 日本国語大辞典「王子」の解説

おうじ ワウジ【王子】

[一] 熊野権現の末社。京都と熊野間に多く、参拝者の休憩などにあて、地名をかぶせて呼んだ。総称して九十九王子という。
[二] (王子神社があるところから) 東京都北区の地名。もと王子区を形成。飛鳥(あすか)山公園、王子稲荷などがある。

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世界大百科事典 第2版「王子」の解説

おうじ【王子】

東京都北区の地名。1932年以来王子区として独立していたが,47年旧滝野川区と合併して北区の一部となった。武蔵野台地の東縁が荒川の低地に臨む位置にあり,台地上には石神井(しやくじい)川の深い谷をはさんで飛鳥山と,熊野若一王子を勧請した王子神社とが相対して位置する。1875年低地の一部に日本最初の洋紙会社である抄紙会社(後の王子製紙)が操業を開始し,また翌年内閣印刷局の抄紙部も隣接地に工場を建設,いずれも石神井川がその用水として利用された。

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