溝状舌(読み)こうじょうぜつ(その他表記)Fissured tongue

六訂版 家庭医学大全科 「溝状舌」の解説

溝状舌
こうじょうぜつ
Fissured tongue
(口・あごの病気)

どんな病気か

 舌の表面に多数の溝がある状態です(図15)。溝の数、走向、深さはさまざまで一定していません。年齢とともに溝が顕著になる傾向があります。

原因と症状の現れ方

 舌の表面に溝そのものができる原因についてはわかっていません。自覚症状がないことも多いのですが、溝が深い場合には、溝の内部や底が不潔になりやすいために軽い炎症が起こることがあります。この場合には、舌に痛みを感じることがあります。また、地図状舌(ちずじょうぜつ)を合併していることもあります。

 溝状舌に、顔面神経麻痺肉芽腫性口唇炎(にくげしゅせいこうしんえん)を合併している病気があり、メルカーソン・ローゼンタール症候群と呼ばれています。

治療の方法

 症状がない場合は放置しておいても問題はありません。日ごろから溝の内部が不潔にならないように、舌ブラシなどを用いて清掃したり、うがいをするとよいでしょう。炎症のため症状がある場合には、殺菌効果のあるうがい薬(イソジンガーグルなど)が効果的です。

里村 一人


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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