20世紀日本人名事典 「滝川毘堂」の解説
滝川 毘堂
タキカワ ビドウ
昭和期の彫刻家 二紀会委員;陶彫会副会長。
- 生年
- 大正3(1914)年3月24日
- 没年
- 昭和55(1980)年10月9日
- 出生地
- 新潟県直江津
- 本名
- 滝川 美一(タキカワ ヨシカズ)
- 別名
- 別号=美一(ビイチ)
- 学歴〔年〕
- 高田商工〔昭和2年〕中退
- 経歴
- 彫刻家・滝川美堂を父として生まれる。新潟県立高田商工学校に在学中、岡崎明邦に塑造を学ぶ。昭和2年上京して渡辺文男の門弟となり肖像彫刻を始める。11年斎藤素巌に師事し、12年構造社彫刻展に初出品、14年第3回新文展に「女」で初入選する。戦後、日展に出品するが、25年退会し、26年日本彫刻会の創立に参加するとともに、同年設立された二紀会彫刻部にも出品する。28年第7回二紀展に「EVA」を出品し同人賞を、51年同展では「花かんざし」で宮本賞を受賞。肖像彫刻を得意とし、42年より野球体育博物館殿堂入り表彰額の制作を専任。対象を正確な把握に基づいて変形し、粘土の跡を作品に残して感情を表現した。美一(びいち)と号し、44年から毘堂の号を用いた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報