普及版 字通 「漉」の読み・字形・画数・意味
11画
(異体字)漉
14画
[字訓] こす・すむ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(ろく・りょく)。漉と同字。〔説文〕十一上に「漉は浚(さら)ふなり。~一に曰く、水下る皃なり。、漉或いはに從ふ」(段注本)とし、漉の或る体の字。また(りよく)と通用し、酒の意とする。
[訓義]
1. こす、さらえる、したたり流れる。
2. すむ、すんで流れる。
3. と通じ、酒。
4. 鴨江。いま字を鴨緑江に作る。
[熟語]
蟻▶・酒▶・▶・漿▶・水▶・池▶・波▶・杯▶・▶
[下接語]
鴨・湖・深・張
漉
14画
(異体字)
11画
[字訓] こす・さらえる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は鹿(ろく)。〔説文〕十一上に「浚(さら)ふなり」と訓し、別体としてを録する。〔玉〕に「涸(か)るるなり」、〔方言、十三〕に、「極(つく)すなり」と訓し、〔礼記、月令〕(仲春の月)に「陂池(ひち)を漉(つく)すこと毋(なか)れ」とはその義である。わが国では「紙を漉(す)く」のように用いる。
[訓義]
1. こす、水をとおす。
2. さらえる、つくす、かれる。
3. わが国では、紙をすく。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕漉・ 志太牟(したむ)、、弥豆不留比(みづふるひ)、、須久不(すくふ)、、袮須久不(みすくふ)〔名義抄〕漉 ミヅフルヒ・シタム・キハム・スクフ・ツクス・スクヒトル 〔字鏡集〕漉 キハム・ソソク・スクフ・スク・シタム・ススク・カハク・トル・スクヒトル・ミヅフルヒ・サカタシ・フルフ・ツクス
[語系]
漉lok、濾liaは声義近く、濾(ろ)は〔玉〕に「水を濾(こ)すなり。一に曰く、洗ふなり、澄ますなり」とあり、のち濾過のように用いる。瀝lyekは〔広雅、釈器〕に酒を漉す意とする。滴瀝(てきれき)とはその零(しずく)の音をいう語。漏るほどの状態には漏loという。
[熟語]
漉過▶・漉魚▶・漉巾▶・漉血▶・漉酒▶・漉池▶・漉▶・漉漉▶
[下接語]
巾漉・灑漉・自漉・浸漉・滲漉・陶漉・漉・流漉・練漉
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報