澄まし(読み)スマシ

デジタル大辞泉 「澄まし」の意味・読み・例文・類語

すまし【澄まし/清まし】

気どったようすをすること。おすまし。「―顔」
澄まし汁」の略。
酒の席で、杯をすすぐ器。また、それに入れた水。
かつら・衣服などを洗い清めること。
「御―の事などせさせ奉り給へ」〈宇津保・国譲中〉
すま」の略。
「―、長女をさめなどして絶えずいましめにやり」〈能因本枕九一
[類語](2すまし汁吸い物

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「澄まし」の意味・読み・例文・類語

すまし【澄・清・洗】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すます(澄)」の連用形の名詞化 )
  2. 洗ってきれいにすること。洗髪やせんたく。
    1. [初出の実例]「かの山ざとに物し給ふ人、むかへたてまつり給て、御すましのことなどせさせたてまつり給へ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲中)
  3. すましめ(清女)
    1. [初出の実例]「おほやけ人、すまし、をさめなどしてたえずいましめにやる」(出典:枕草子(10C終)八七)
  4. 酒席で、杯をすすいだりする器。また、それに入れてある水。
    1. [初出の実例]「杯洗(スマシ)の水は鍋の塩の辛(かれ)へのを調合して水ぎれだ」(出典安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三)
  5. 水などのにごりをなくすこと。
  6. すましじる(澄汁)日葡辞書(1603‐04)〕
  7. すましじる(澄汁)
    1. [初出の実例]「かげをおとすとは、すましにたまりをすこしさす事也」(出典:料理物語(1643)八)
  8. まじめそうな様子をすること。気取ること。

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