濡れ事師(読み)ヌレゴトシ

デジタル大辞泉 「濡れ事師」の意味・読み・例文・類語

ぬれごと‐し【×濡れ事師】

歌舞伎で、濡れ事を得意とする役者色事師
情事に巧みな人。色事師。

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精選版 日本国語大辞典 「濡れ事師」の意味・読み・例文・類語

ぬれごと‐し【濡事師・濡事仕】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歌舞伎で、男女の濡れ事を得意とする役者。色事師。和事師
    1. [初出の実例]「わけて立役、ぬれ事師、女に贔屓(ひいき)せらるれば、桟敷(さんじき)の入が多ひ迚(とて)給金も上る也」(出典:滑稽本・風来六部集(1780)飛だ噂の評)
  3. 情事に巧みな人。女たらし。
    1. [初出の実例]「おしへず共、濡事仕(ヌレゴトシ)には成やすいに」(出典:談義本・教訓雑長持(1752)五)

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世界大百科事典(旧版)内の濡れ事師の言及

【濡れ事】より

…傾城買いの狂言で客と遊女の口説(くぜつ),盃事,抱擁などの技法があり,京坂の歌舞伎に〈やつし〉の演技の一種として行われてきた。〈和事〉の演技者のうち,とくに官能的な芸を特色とする役者が〈濡事師〉とよばれた。〈濡れ場〉は公衆の面前で演ずる性質上,扇情的とはいえ限度があり,別室に入ったり屛風を引き回すなどで姿を消し,乱れた姿で再登場して暗示するなどで,観客の官能をそそる方法をとっている。…

※「濡れ事師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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