瀬嵩村(読み)しだきむら

日本歴史地名大系 「瀬嵩村」の解説

瀬嵩村
しだきむら

[現在地名]名護瀬嵩せだけ

久志くし間切の中央部に位置し、西は大浦うぷら村。北のひとツ岳(二九五・四メートル)水源とする瀬嵩せだけ川が南に流れ大浦おおうら湾に注ぐ。集落は瀬嵩川下流の沖積低地砂地に碁盤目状の形態をして立地する。故地は北東丘陵のウカミヤマと伝える。間切所属の変遷は大浦村と同じ。絵図郷村帳に名護なぐ間切「せたけ村」とみえる。琉球国高究帳では大浦村と併記され、「おほら村・せたけ村」とみえる。「琉球国由来記」では瀬嵩村と記されている。ただし乾隆二年帳には多嘉山村とみえ、琉球一件帳にみえる脇地頭多嘉山にちなんだ村名である。康熙二六年(一六八七)に久志間切番所が久志村から瀬嵩村に移された。その理由は、公文書回送が西宿コースは恩納うんな間切から名護間切へ、東宿コースは久志間切から名護間切へなされ、そのため名護間切の百姓は二重の駅費の負担を強いられてきたことにあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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