岩石学辞典 「火成相」の解説 火成相 エスコラは変成相の概念は火成岩にも拡張できるとして,変成相を鉱物相として一般化するとともに,火成岩の鉱物相を火成相と呼んだ.エスコラは変成相とほぼ同じ温度で固結した火成岩があるとして,変成相と対応する火成相を次のように考えた[Eskola : 1939].緑色片岩相(変成相)はヘルシンカイト相(火成相)に対応,輝石ホルンフェルス相(変成相)は斑糲岩相(火成相)に対応,角閃石相(変成相)は角閃石斑糲岩相(火成相)に対応,榴輝岩相(変成相)は火成榴輝岩相(火成相)に対応,サニディナイト相(変成相)は輝緑岩相(火成相)に対応する.1900年代当時の火成岩成因論はマグマの分化作用に主な興味があり,鉱物相的な考え方は受け入れられなかった. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報