灰屋紹由(読み)はいや・じょうゆう

朝日日本歴史人物事典 「灰屋紹由」の解説

灰屋紹由

没年:元和8.3.16(1622.4.26)
生年:生年不詳
江戸前期の京都の富商で文化人。姓は佐野氏。灰屋は屋号。初名は承由。佐野氏は南北期末期の永和(1375~79)ごろから京都で藍染に使用する紺灰を扱う業を営む。江戸初期には豪商として茶屋,角倉,後藤などと肩を並べるようになった。紹由は風流の道を好み,連歌里村紹巴から学んだ。紹巴の後継者里村昌琢とも親しく,堂上の連歌会にも列した。書,茶の湯蹴鞠をよくし,桃山時代からの華美な風潮にのり,風流三昧の生活を送った。千利休の弟子古田織部とも親交があった。子の紹益と同様,近世初期の代表的な上層町衆である。墓は京都の立本寺にある。<参考文献>『京都の歴史』4巻

(安岡重明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「灰屋紹由」の解説

灰屋紹由 はいや-じょうゆう

?-1622 江戸時代前期の豪商。
京都の人。灰屋と号し,家は代々紺染めにもちいる紺灰をあつかい,紺灰座棟梁(とうりょう)をつとめた。里村紹巴(じょうは)に連歌をまなび,里村昌琢としたしく公家の連歌会にも列した。茶の湯,蹴鞠(けまり)をよくし,当代風流人であった。元和(げんな)8年3月16日死去。姓は佐野。初名は承由。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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