炎・焔(読み)えん

精選版 日本国語大辞典 「炎・焔」の意味・読み・例文・類語

えん【炎・焔】

〘名〙
① ほのお。ほむら。
花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉一「火光は湿を帯ひて焔(エン)青く影(えい)暗く」
炎症。多く語素的に用いる。「盲腸炎」「肺炎」「扁桃腺炎」など。
※医語類聚(1872)〈奥山虎章〉「Rhochialgitis 脊椎痛ノ刺痛又炎」
[語誌]→「いえん(胃炎)」の語誌

ほ‐むら【炎・焔】

〘名〙 (「火群(ほむら)」の意)
① ほのお。火炎
書紀(720)神代下(兼方本訓)「火炎(ホムラ)盛りなる時に、生める児」
② 転じて、心中に燃えたつ怨み、怒り、嫉妬、または欲望情熱などのたとえ。
拾遺(1005‐07頃か)哀傷・一二九四「人なしし胸のちぶさをほむらにてやく墨染の衣きよ君〈としのぶ母〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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