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肺炎 はいえん pneumonia

翻訳|pneumonia

10件 の用語解説(肺炎の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

肺炎
はいえん
pneumonia

肺炎の大部分は肺実質 (肺胞壁) の炎症であるが,ときとして小葉間結合組織気管支周囲結合組織に限局した間質性の肺炎もある。肺実質の急性炎症は,滲出性炎症の病型をとることが多いために,肺の呼吸面が減少して,一種の窒息現象を起し,しばしば重態になる恐れがある。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

はい‐えん【肺炎】

に起こる炎症の総称。炎症の範囲から大葉性肺炎気管支肺炎間質性肺炎に分けられる。細菌ウイルスマイコプラズマクラミジアなどの感染によるものや、放射線・薬剤などに原因するものがあり、発熱・咳(せき)・痰(たん)・呼吸困難などの症状を呈する。

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百科事典マイペディアの解説

肺炎【はいえん】

肺組織の炎症。細菌(肺炎球菌溶血性連鎖球菌,フリードレンデル杆(かん)菌など),ウイルスマイコプラズマなどの感染によって起こる。一般に発熱,咳(せき),痰(たん)などの症状を呈し,ときに錆(さび)色痰,胸痛,呼吸困難を伴う。
→関連項目気管支拡張症新生児一過性熱セネガ根トキソプラズマニューモシスチス・カリニ肺炎膿胸はしか飛沫感染百日咳マイコプラズマ肺炎腰麻痺ラッサ熱ラッセル音

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とっさの日本語便利帳の解説

肺炎

種々の病原体の感染により、肺実質の炎症を起こした状態。発熱、呼吸器症状、胸痛、頻脈などを伴い、風邪などの後に起こる二次性細菌性肺炎が多い。カリニ肺炎は、免疫機能が低下した時に起こる。

出典|(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」
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栄養・生化学辞典の解説

肺炎

 肺実質の炎症.

出典|朝倉書店
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家庭医学館の解説

はいえん【肺炎 (Pneumonia)】

 肺臓(はいぞう)の炎症には、アレルギー反応や薬剤によっておこるものもありますが、ここでは微生物の感染が原因でおこる肺炎を取り上げます。
 微生物の感染によっておこる肺炎は、さまざまの微生物によっておこされる肺実質の炎症すべてをさします。そして、肺炎の原因となる微生物には、大きく分けて、細菌と、細菌でない微生物(ウイルス、マイコプラズマクラミジア、真菌(しんきん)など)とがあります。
 肺炎の分類で、もっともよく用いられているのは、肺炎にかかった場所で分ける方法です。大きく、市中肺炎(しちゅうはいえん)と院内肺炎(いんないはいえん)の2つに分けられ、原因となる微生物も大きくちがいます。
 市中肺炎とは、日常生活を送っていた人が、病院・医院などの外で感染し発症した肺炎のことです。これらの人のなかには、まったく健康な若年者から、なにか病気(基礎疾患)をもっているが在宅で治療をしている人、高齢者まで、いろいろな人がいます。
 市中肺炎の病原微生物は、細菌では、肺炎球菌(はいえんきゅうきん)がもっとも多く、インフルエンザ菌、黄色(おうしょく)ブドウ球菌(きゅうきん)などがあります。ほかには、マイコプラズマ、クラミジア、SARS(サーズ)ウイルス、インフルエンザウイルスなどがあります。
 これらの微生物は強い毒性をもっていて、健康人にも肺炎をおこしますが、たいていは薬がよく効きます。しかし、高齢者、肺気腫(はいきしゅ)や糖尿病(とうにょうびょう)などの病気をもつ人、アルコールを多く飲む人では、ときに重症になることもあります。
 一方の院内肺炎とは、さまざまな病気にかかって入院生活を送っている人が、病院内でかかる肺炎のことです。
 院内肺炎にかかる理由の1つは、いろいろな抗生物質や抗菌薬を使用しているため、強い毒性のある菌は消えたものの、それらの薬剤に耐性(たいせい)をもったグラム陰性桿菌(いんせいかんきん)(緑膿菌(りょくのうきん)が代表的)や多剤耐性黄色(たざいたいせいおうしょく)ブドウ球菌(きゅうきん)などの細菌が、交代するように増えて肺炎がおこるためです。これを菌交代現象(きんこうたいげんしょう)といいます。
 また、もとの病気の治療や臓器移植のため、副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモン薬や抗がん剤など、免疫力(めんえきりょく)を抑える薬を使用している患者さん、またエイズのように免疫力が弱まる病気の患者さんに、ニューモシスチス・カリニ、サイトメガロウイルス、真菌などの微生物が増殖し、肺炎になることがあります。これを宿主(しゅくしゅ)(微生物が寄生している個体)が健康なときは病気をおこさず、免疫力が弱くなったときだけ病気をおこすという意味で、日和見感染症ひよりみかんせんしょう)といいます。
 また、寝たきりの高齢者や意識障害のある患者さんでは、無意識に口の中の菌を気管内に飲み込み、肺炎(嚥下性肺炎(えんげせいはいえん))をおこすことがあります。
 これらの院内肺炎の原因になる微生物は、多くの薬剤に耐性で、患者さんの状態も悪いことが多いので、治療は容易ではなく、しばしば重症化することがあります。
 このように、市中肺炎と院内肺炎では、肺炎にかかる患者さんの特徴、病原の微生物、薬剤に対する反応性が大きくちがうので、それぞれに応じた治療や対策を考えていく必要があります。

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食の医学館の解説

はいえん【肺炎】

《どんな病気か?》
〈免疫力が落ちているときに感染しやすい〉
 肺炎(はいえん)は、細菌やウイルスなどの病原微生物(びょうげんびせいぶつ)の感染によって起こる肺の炎症です。
 かぜやインフルエンザをこじらせたり、ほかの病気にかかっている場合、または高齢者など免疫力の落ちている状態の人がかかりやすい傾向があります。
 症状はせき、たん、発熱、胸痛、呼吸困難などです。
《関連する食品》
〈粘膜を保護・強化するビタミンA成分が効果的〉
○栄養成分としての働きから
 肺炎にかかったら、免疫力を高め、体力を回復させるために、高エネルギー・高ビタミンの食事をとることがたいせつです。
 ジャガイモや豆類は、細菌などを撃退するレクチンを含んでいます。
 牛乳や乳製品に含まれるラクトフェリン、ラクトペルオキシダーゼには細菌などの増殖(ぞうしょく)をはばむ作用があります。
 コマツナニンジンカボチャ、ツルムラサキ、ホウレンソウチンゲンサイモロヘイヤなどの緑黄色野菜に含まれるカロテンには抗酸化作用があり、免疫機能を高めるとともに、体内でビタミンAにかわって粘膜(ねんまく)を保護する役割もはたします。
〈食欲が落ちていたら、ジュースや煮ものにして〉
 そのほか、肺の粘膜を保護するビタミンA(レチノール)とC、細胞の老化を防ぐビタミンE、エネルギー代謝を支えるビタミンB1、B2をとることも忘れずに。
 レチノールはウナギレバーヤツメウナギチーズ、牛乳、たまごなどに、ビタミンCはイチゴパパイアキウイグァバのほか、ミカンレモングレープフルーツなどの柑橘類(かんきつるい)、淡色野菜や緑黄色野菜などに、B1は豚肉やニンニク、ウナギなどに、B2はレバー、ウナギ、納豆などに含まれています。
 食欲が落ちることが多いので、これらをやわらかく煮たりジュースにするなど、くふうしてとりましょう。
○漢方的な働きから
 レンコンショウガを同量すりおろし、お湯を注いで1日3回飲むと、呼吸困難に効果があります。

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世界大百科事典 第2版の解説

はいえん【肺炎 pneumonia】

多くの場合,細菌やウイルスによって起こる肺の急性炎症で,病理形態学的には肺胞内への炎症性滲出をおもな特徴とする疾患。かつては肺結核と並んで1,2位を争う,致命率の高い重篤な呼吸器疾患として恐れられたが,化学療法の進歩普及により容易に制御しうる疾患となった。日本でも,1900年には,肺炎・気管支炎が死因の第1位で,人口10万人に対する死亡率は226.1であったが,96年には,死因第4位,死亡率56.9となっている。

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大辞林 第三版の解説

はいえん【肺炎】

肺炎球菌などの細菌やマイコプラズマ・ウイルスなどの感染により、肺に起きる炎症。発熱・咳・喀痰・胸痛・呼吸困難などを呈する。化学物質やアレルギーによって起こる場合もある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

肺炎
はいえん
pneumonia

肺実質に炎症のあるものをいい、肺間質に病変のあるものは間質性肺炎または肺臓炎pneumonitisという。細菌、マイコプラズマ、ウイルスなどの感染により原発性または続発性にくることが多いが、真菌、寄生虫、原虫によるもの、物理的、化学的あるいは原因不明のものもある。
 細菌性肺炎は、一肺葉以上のものを大葉性肺炎、一肺区域以下のものを気管支肺炎(または巣状肺炎)と大別されるが、第二次世界大戦後、化学療法の発達により、このような病理解剖学的な分類よりも起炎菌の検索を重視し、起炎菌名を冠した分類が一般に行われている。すなわち、ブドウ球菌性肺炎、大腸菌性肺炎のようによばれるが、グラム陽性球菌性肺炎とグラム陰性桿菌(かんきん)性肺炎とに大別することもある。健康成人に原発性におこる肺炎は、主としてグラム陽性球菌性肺炎とマイコプラズマ肺炎であり、入院患者あるいは基礎疾患をもっている患者におこる肺炎は、圧倒的にグラム陰性桿菌性肺炎が多い。
 細菌性肺炎の発症はほとんどが急性で、悪寒、戦慄(せんりつ)、発熱、咳(せき)、痰(たん)、胸痛、呼吸困難などの自覚症状がある。痰の多くは膿(のう)性で、ときに血痰、銹(さび)色痰が認められる。発熱は39~40℃となるが、高齢者では発熱の程度がかならずしも重症度を示さないので注意が必要である。チアノーゼや意識混濁も多い。細菌性肺炎では化学療法前に喀痰(かくたん)あるいは血液培養によって起炎菌の検出を試みることが必要である。血沈は亢進(こうしん)し、白血球増加が認められる。治療の根本は化学療法である。起炎菌が決定されたときは、その起炎菌が感受性を示す抗生物質を選択するが、通常は起炎菌が未定で推定しながら化学療法を行う。肺炎はインフルエンザの流行に一致して急増することが多く、また基礎疾患として心疾患や肺疾患を合併することが多い。グラム陰性桿菌性肺炎の予後は不良である。
 マイコプラズマ肺炎はマイコプラズマ・ニューモニエMycoplasma pneumoniaeの感染によっておこる。4年の周期で流行がみられるといわれ、年度によって異なるが、全肺炎の30%くらいを占め、若年者に多い。もっとも多い症状は発熱と咳である。X線写真ではベール状の淡い陰影が下肺野にみられることが多い。マイコプラズマに対する抗体価および寒冷凝集反応が、回復期には急性期の4倍以上に上昇するものが多い。喀痰、咽頭(いんとう)ぬぐい液からマイコプラズマが分離される。エリスロマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコールが有効で、予後はよい。
 ウイルスによっても肺炎がおこる。下気道感染をおこすウイルスとしては、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルス、ライノウイルス、エンテロウイルス、麻疹(ましん)ウイルス、サイトメガロウイルスなどがある。ウイルス感染はおもに上気道感染で、成人ではめったに肺炎になることはないが、小児では肺炎となる。ことにRSウイルスとアデノウイルスが、小児のウイルス肺炎をおこすおもなウイルスである。ウイルス肺炎は寒冷地に多く、ときに爆発的な流行をみることがある。予後は一般に良好である。小児、高齢者、心肺機能に障害のある場合では、細菌感染を合併すると予後不良のこともある。
 リケッチアによる肺炎としては、Q熱による肺炎、ロッキー山紅斑(こうはん)熱、つつが虫病による肺炎があり、原虫によるニューモシスチス‐カリニpneumocystis carinii肺炎もある。そのほか、アレルギー性肺炎、リポイド肺炎、放射線性肺炎、薬物性肺炎、嚥下(えんげ)性肺炎などがある。[山口智道]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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世界大百科事典内の肺炎の言及

【炎症】より

…炎症の〈炎〉は,肺炎,中耳炎,虫垂炎などと日常使われている言葉で,身体の一部分の器官の名前の後に付けて,その部分に起こった熱や痛みを伴う病気を示している。炎症とは,このように〈炎〉の付く病気や,また〈炎〉の付かない病気でも日常よくみる“はれもの”とか“できもの”のように熱,痛み,はれを伴う病気の総称であり,腫瘍とか循環障害とか奇形などとは異なった疾患群を示す医学用語である。…

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