(読み)シャ

デジタル大辞泉 「炙」の意味・読み・例文・類語

しゃ【炙】[漢字項目]

[音]シャ(呉)(漢) セキ(漢) [訓]あぶる
肉を火で焼く。あぶる。「燔炙はんしゃ・はんせき
あぶり肉。「膾炙かいしゃ
近づき親しむ。「親炙

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「炙」の意味・読み・例文・類語

しゃ【炙】

  1. 〘 名詞 〙 火であぶった肉。焼き肉。〔礼記‐曲礼上〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「炙」の読み・字形・画数・意味


8画

[字音] シャ・セキ
[字訓] あぶりにく・あぶる・やく

[説文解字]
[その他]

[字形] 会意
(肉)+火。肉を炙(あぶ)り焼く意。〔説文〕十下に「を炮(あぶ)るなり」とあり、炮はまるやき。重文字形は、串焼きにする意であろう。まるやきを貊炙(はくしや)といい、〔釈名、釈飲食〕に胡貊の俗では、各自が刀で割き取って食うという。肉食族はおおむねそのような方法である。その刀は氏。氏は把手のある曲刀。族長がその刀で肉を割いて頒かち、その頒肉に預かることが共であり、共同生活者であった。

[訓義]
1. あぶりにく、あぶる、肉をあぶる。
2. あぶりもの、やく、あつくする。
3. したしくする、近づく。

[古辞書の訓]
和名抄〕炙 阿布利毛乃(あぶりもの) 〔名義抄〕炙 アブリモノ・アブル・ヤク・コガス・サシタツ 〔字鏡集〕炙 ヤク・タツ・ニルシシ・アツシ・サシ・コガス・アブル・アブリモノ

[語系]
炙tjyak、tjikは声義近く、〔説文〕十上に「は炙なり」とみえ、同系の語である。

[熟語]
炙茄炙膾炙魚炙殺・炙炙煮・炙熟炙肉炙背・炙・炙陽
[下接語]
膾炙・割炙・魚炙・炙・肴炙・残炙・耆炙・酒炙・親炙・燔炙・釜炙・焚炙

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android