烏帽子屋町(読み)えぼしやちよう

日本歴史地名大系 「烏帽子屋町」の解説

烏帽子屋町
えぼしやちよう

中京区室町通三条下ル

南北に通る室町むろまち(旧室町小路)を挟む両側町。南側は六角ろつかく(旧六角小路)に面する。

平安京の条坊では、左京四条三坊一保八町東及び同四保九町西。平安中期以降は三条室町小路の南にあたる。

永享元年(一四二九)油小路大炊と春日の間に建立された浄土宗常楽寺が、その後当町西側に移ったという。天正年間(一五七三―九二)に裏寺町蛸薬師下ルに移った。「坊目誌」は当町はもと常楽寺町とよばれ、南の鯉山町を常楽寺一丁目と称したというが不明。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図に「ゑぼしや丁」とあり、以後変化はない。寛文五年(一六六五)刊「京雀」に「此町にゑぼうしををりて売なり、又六月十四日祇園会に黒主山をかざりてまつり渡す、これは花山の桜を大伴のくろぬしがながむる所といへり、ある説には雲林院の花ともいへり」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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