熊浦村(読み)くまのうらむら

日本歴史地名大系 「熊浦村」の解説

熊浦村
くまのうらむら

[現在地名]佐賀町熊ノ浦

鈴浦すずうら村の南西、佐賀浦とのほぼ中間に位置し、土佐湾に面する。伊与木いよき郷の一村。「土佐州郡志」や「南路志」は「熊野浦村」と記す。伝えによれば、紀州熊野の別当旦増(湛増)神霊を奉じて南海を漂泊した末、ここに至り神霊を祀ったところから熊野浦とよばれるようになったという。安永七年(一七七八)の「西浦廻見日記」は「熊野浦これも佐賀のかた也、家三、四軒有、近年中村より郷士来りて地を開くよし也、地三町余もすたりて有、猪鹿多よし也、ここは熊野三所権現紀州よりここに上りたまひし所のよしにて社有、其所の山人いることあたハすといふ、ここより神田の野へ飛ひたまひし也」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android