日本歴史地名大系 「熊野八幡神社」の解説
熊野八幡神社
くまのはちまんじんじや
平家に味方した苅田氏や新田氏が山深く逃れ住んだ時期に創建されたと伝承される。寛政九年(一七九七)の伊予国宇摩郡寒川山村明細帳に「下猿田 氏宮熊野権現 社人鷹野山村(中略)合田豊後 但シ社八尺ニ一丈林拾間四方 拝殿一軒但シ二間半梁ニ棟行三間 上猿田 氏宮新田大明神」とある。新田大明神は現在は当社に合祀されている。本殿について明治三四年(一九〇一)の「神社由緒調査」に「本殿タルハ正治三年三月二十八日建立ニ付古社タルヲ以テ明治二十六年(中略)内務省ヨリ建造物保存金五十円を御下賜アリ」とあり、特別保護建造物に指定されたほか社宝も多く、鰐口・古鏡・神像などがある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報