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熱水噴出 ねっすいふんしゅつ hydrothermal venting

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知恵蔵2015の解説

熱水噴出

拡大中の大洋中央海嶺や背弧(はいこ)海盆の中軸部(水深2500〜3000m)には350℃を超える熱水が海底に噴出している場所がある。岩石の割れ目や空隙を通ってしみ込んだ海水が海底下数十mまで上昇したマグマによって熱せられ、軽くなって噴出する。高水圧のために蒸発せず液体のまま周囲の岩石やマグマから鉄、銅、亜鉛などの重金属を溶かし込んでいる。海水中の硫酸塩は還元されて、硫化水素や遊離の硫黄になる。噴出した熱水は急冷され、硫化金属や硫黄が析出(せきしゅつ)して黒煙または白煙をあげる。析出物の大部分は落下して煙突状の尖塔(チムニー)を作る。噴出が強い時はメタンヘリウムの含有量が高く、熱水から析出した微粒子で透明度が下がった海水が、きのこ雲状にそそり立つメガプルームを発生することがある。硫化金属は酸素に富む底層水によって酸化されて溶けることが多いが、堆積速度が速い場所ではそのまま埋まって保存され、重金属鉱床(熱水鉱床)を作る。沖縄西方の沖縄トラフマリアナトラフなどの背弧海盆中軸部や、伊豆諸島西方の海底火山(水曜海山など)でも激しい熱水噴出が見つかっている。

(小林和男 東京大学名誉教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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