熱電流(読み)ねつでんりゅう(英語表記)thermoelectric current

精選版 日本国語大辞典 「熱電流」の意味・読み・例文・類語

ねつ‐でんりゅう ‥デンリウ【熱電流】

〘名〙 異種金属線両端を接合して、二つの接合点に温度差を与えた時に回路に流れる電流。熱電対温度計などに利用される。熱電気

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デジタル大辞泉 「熱電流」の意味・読み・例文・類語

ねつ‐でんりゅう〔‐デンリウ〕【熱電流】

異なる2種の導体をつないだ回路で、熱起電力によって流れる電流

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「熱電流」の意味・わかりやすい解説

熱電流
ねつでんりゅう
thermoelectric current

異なる種類の導体(または半導体)を接合し、接合部分の温度に差をつけると、一般にこの回路に電流が流れる。この現象ゼーベック効果といい、この電流を熱電流という。熱電流は、この回路に発生した起電力によって引き起こされる。これが熱起電力である。熱起電力は、導体中に温度差が生じたことによる熱の流れと、それに伴っておこる電子の流れとの比が、導体の種類によって異なることから引き起こされる。熱電流を利用して発電を行うことができる。これを熱電発電という。普通、p形の半導体とn形の半導体を接合したものを素子として用いるが、熱効率は低い。

[野口精一郎]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熱電流」の意味・わかりやすい解説

熱電流
ねつでんりゅう

熱起電力」のページをご覧ください。

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