燈明寺畷新田義貞戦没伝説地(読み)とうみょうじなわてにったよしさだせんぼつでんせつち

国指定史跡ガイド の解説

とうみょうじなわてにったよしさだせんぼつでんせつち【燈明寺畷新田義貞戦没伝説地】


福井県福井市新田塚町にある古戦場新田義貞の戦没地であるという伝承に基づき、1924年(大正13年)に国の史跡に指定された。鎌倉幕府を倒した新田義貞は、後醍醐(ごだいご)天皇に取り立てられ、湊川(みなとがわ)の戦いで京を追われた後、北陸道方面に退いていたが、足利尊氏方の圧迫を受けていた。1338年(延元3・建武5)、義貞は勢いを盛り返し、足利方が立てこもる越前国藤島城を攻める味方を救援するため、わずか五十余騎の手勢を従えて藤島城へ向かうが、燈明寺畷で足利方と遭遇し、乱戦の中で戦死した(藤島の戦い)。1870年(明治3)には新田塚の近くに新田義貞を祀る祠堂(しどう)が建てられ、のちに藤島神社となった。義貞着用とされた兜が松平家から藤島神社に献納され、1900年(明治33)、古社寺保存法に基づく国宝(現行法の重要文化財)に指定された。JR北陸本線福井駅から京福バス「新田塚」下車、徒歩すぐ。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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