日本歴史地名大系 「燕頭山」の解説 燕頭山つばくろあたまやま 山梨県:韮崎市燕頭山韮崎市と北巨摩郡武川(むかわ)村の境にまたがり、標高二〇一四・五メートル。鳳凰(ほうおう)三山の一、地蔵(じぞう)ヶ岳の東方に位置する。旭(あさひ)岳ともいう。頂上付近をフォッサマグナ(糸魚川静岡構造線)が走るため、断崖がいたるところでみられる。山名は山頂にある燕のくちばしに似た岩石に由来するものと思われ、頭とは山頂部をさす。「甲斐国志」など近世の地誌類にこの山名はみえず、地元民の通称であったのだろう。同書などでは付近一帯の山々を御座石(ございし)山と総称、その一角を占める桙立(ほこたて)という山が当山をさしたと思われる。御座石の名称については鳳凰山の由来にかかわって語られる著名な伝説がある。奈良法王(孝謙天皇)が西山(にしやま)(現早川町)の奈良田(ならだ)に行幸した際、鳳凰山に登り帰路に山麓の大石で休息した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by