父子村(読み)ちちしむら

日本歴史地名大系 「父子村」の解説

父子村
ちちしむら

[現在地名]大飯町父子

野尻のじり村の西にあり、佐分利さぶり川の支流父子川に沿って開けた谷あいの村。父子の地名については、字静志しずしに式内社静志神社があり、この静志が父子に転訛したものと考えられている。「神祇志料」に「父子は静石の訛とす。一説静石神社は天日槍を祭るか」とある。正保郷帳によれば田方五一八石余・畠方一九石余。文化四年(一八〇七)の戸数六〇・人口二九八(雲浜鑑)。「若狭郡県志」に「父子村佐分利郷、去小浜四里許也、合上条、父子、滝奥等而為父子村」とある。

静志神社は祭神少名毘古名神。社の背後には古墳五基がある。字てらしたに梵音山海元かいげん寺がある。曹洞宗で、天文二年(一五三三)助山文佐の創建と伝え、石山いしやま城主武藤上野介の菩提所で寺領二〇石を付与されていた(若州管内社寺由緒記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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