牛坂村(読み)うしさかむら

日本歴史地名大系 「牛坂村」の解説

牛坂村
うしさかむら

[現在地名]金沢市旭町あさひまち一―三丁目・小立野こだつの一―二丁目・同五丁目

田井たい村の南東浅野川の中流西岸に位置する。小立野台地の東下にあたり、村名は同台地から浅野川西岸低地に下りる坂名に由来するという。この牛坂のある谷は鶴間つるま谷と称し、清水が湧いていた。この清水は東に面し、朝日あさひの当たることから、朝日の清水あさひのしみずともいったといい(加能郷土辞彙)、また牛坂付近には古い墳墓が多かったともいう(加賀志徴)正保郷帳では高六二四石余、田方二九町八反余・畑方一一町七反余。


牛坂村
うしざかむら

[現在地名]霊山町中川なかがわ

瀬成田せなりた村の南、広瀬ひろせ川右岸に位置。西は飯田いいだ村。瀬成田村飯田村とともに、しばしば広瀬川の氾濫に見舞われたと推測される。天文七年(一五三八)の段銭古帳に伊達東根だてひがしねのうちとして「うしさか」とみえ、段銭は二貫六〇〇文。同二二年の晴宗公采地下賜録によれば、牛坂左馬允に「大いしうし坂」のうち牧野弾正分を除く全部などが与えられている。文禄三年(一五九四)の蒲生領高目録では高一六〇石余。近世初期の邑鑑によると免三ツ九分、家数六五(役家四八、肝煎・小走二、職人・脇家一五)、人数五八とあるが、家数と人数の比率が不自然である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android