日本歴史地名大系 「牛野郷」の解説 牛野郷うしのごう 愛知県:一宮市一之宮村牛野郷現妙興(みようこう)寺の東北牛野通辺りで、黒田(くろだ)(現葉栗郡木曾川町)より下津(おりづ)(現稲沢市)へ下る鎌倉街道沿いの地点に比定される。元応二年(一三二〇)四月三日付中嶋承念譲状案(妙興寺文書)に「一所 □(壱)町 畠 牛野」とあるのが地名の初見。年未詳ではあるが、同じ鎌倉後期と推定される猿投(さなげ)神社本「本朝文粋」巻二紙背文書には、熱田社領新別納郷として「牛野郷」がみえ、三六町とされている。この頃熱田社は牛野・田宮(たみや)両郷に関東御使人夫一人を課しており、その旨を伝える熱田宮某奉書が牛野郷政所に宛て出されている。文和三年(一三五四)の熱田社領目録案(熱田神宮文書)には当郷はみえず、社領としての推移はつまびらかでない。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by