牡丹餠(読み)ぼたもち

精選版 日本国語大辞典 「牡丹餠」の意味・読み・例文・類語

ぼた‐もち【牡丹餠】

〘名〙
糯米(もちごめ)粳米(うるちまい)とをまぜてたき、軽くついたものを、ちぎって丸め、あずき餡、きなこなどをまぶしたもの。萩のもち。おはぎ。やわやわ。隣知らず。
※俳諧・鷹筑波(1638)五「萩の花ぼた餠(モチ)の名ぞみぐるし野〈重春〉」
② 顔がまるく大きく、不器量な女性をあざけっていう語。ぼたもち顔。お多福。
※歌謡・落葉集(1704)五・塩竈女踊「天気よかれや、日和よかれと、なくぼた餠が、隣のお方の顔に似たとて、大事の事か」
③ 大きな家紋のついている礼服
※雑俳・柳多留‐五八(1811)「拝領のほた餠を着る御立身」
④ 丸くて大きいもののたとえ。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)大意神儒仏の組合行事が牡丹餠(ボタモチ)ほどの判を居てしかいふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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