精選版 日本国語大辞典 「牡丹餠」の意味・読み・例文・類語
ぼた‐もち【牡丹餠】
- 〘 名詞 〙
- ① 糯米(もちごめ)と粳米(うるちまい)とをまぜてたき、軽くついたものを、ちぎって丸め、あずき餡、きなこなどをまぶしたもの。萩のもち。おはぎ。やわやわ。隣知らず。
- [初出の実例]「萩の花ぼた餠(モチ)の名ぞみぐるし野〈重春〉」(出典:俳諧・鷹筑波(1638)五)
- ② 顔がまるく大きく、不器量な女性をあざけっていう語。ぼたもち顔。お多福。
- [初出の実例]「天気よかれや、日和よかれと、なくぼた餠が、隣のお方の顔に似たとて、大事の事か」(出典:歌謡・落葉集(1704)五・塩竈女踊)
- ③ 大きな家紋のついている礼服。
- [初出の実例]「拝領のほた餠を着る御立身」(出典:雑俳・柳多留‐五八(1811))
- ④ 丸くて大きいもののたとえ。