…またこの制は馬を飼養する牧の制に由来するといわれているが,これも明らかではない。しかし古来糠部の駿馬が有名だったことは事実であり,中世にも七戸御牧,種市牧などが見え,〈牧士〉という特殊な職が置かれ,牧士田というものが設定されていた。この地方が特殊な馬牧地帯だったことは疑いない。…
…
[古代の公牧]
牧には公牧と私牧とがあるが,律令制の整備につれて公牧の制度は急速に整い,《続日本紀》慶雲4年(707)3月条に〈
(てつ)の印を摂津,伊勢等23国に給いて牧の駒,犢(こうし)に印せしむ〉とみえる。令制の牧は〈厩牧令〉によると,牧ごとに長1人,帳1人をおき,馬,牛それぞれ100頭の〈群〉について各2人の牧士を配した。牧長,帳は春秋に禄を与えられ考課をうける官人であるが,実例では郡司級の地方豪族が用いられており,任期も定められていない。…
※「牧士」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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