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特別土地保有税 とくべつとちほゆうぜい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

特別土地保有税
とくべつとちほゆうぜい

市町村税の法定普通税の1つ。法人および大土地の保有者,取得者による土地投機の抑制,防止と,土地の有効利用のために,狂乱物価の 1973年に制定施行された。土地の保有に対する課税と土地の取得に対する課税から成り (地方税法 585) ,東京特別区と市町村に一定規模以上の土地を保有または取得する者を納税義務者とする。保有にかかる税額は土地取得価額の 1.4%から固定資産税相当額を控除した税額,取得にかかる税額は取得価額の3%から不動産取得税相当額を控除した税額とされる (593~597条) 。前者によって土地保有に伴う費用が,後者によって土地取得に要する費用が引上げられ,同時に実施された法人の土地譲渡重課税と相まって,土地への投機と地価の騰貴を防止する機能を果すよう期待された。なお優良宅地供給に役立つ土地など一定の要件を満たすものについて適用除外の規定がある (586条2項) 。

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世界大百科事典内の特別土地保有税の言及

【土地税制】より

… 1973年の税制改正においては,1971年以降の金融緩和を背景として,せっかく個人から放出された土地を法人が投機的に取得するという現象が頻発したことにより,これらの投機的保有を規制するために,短期間しか保有していない土地の譲渡利益(いわゆる短期譲渡所得(土地))については,通常の法人税に加えて比例税率で税負担を上乗せすることとした。また,保有コストを高める方策として新規の土地取得および短期の土地保有に対し負担を求める特別土地保有税(市町村税)が創設された。 その後いくたびかの改正が行われたが,土地税制が長期安定的な制度として確立されなければ,税制の緩和期待による土地の売惜しみによりかえって土地の安定的供給を期待しえないとの反省にたって,82年の税制改正において,市街化区域農地に係る固定資産税等の課税の適正化も含めた長期安定的な土地税制の確立が図られた。…

【土地問題】より

…また土地租税には,土地の売買によって実現するキャピタル・ゲイン(資産の値上がり利益)の一部を公共に還元させることによって所得の再分配を進める機能もある。租税は一般的に所得税,流通税,財産税に分類されるが,日本の現行の土地租税には譲渡所得税(所得税),不動産取得税・登録免許税(流通税),固定資産税・都市計画税・特別土地保有税・相続税・譲与税および新設の地価税(1992年施行)(財産税)などがある。これらのうち財産税は,土地を所有することに対して,その土地の市場価格に一定率を乗じた額を課税するものであり,土地所有者はこの税がかけられると税負担に耐えるために土地を手放すか,あるいはみずから土地の有効な利用を進めなければならなくなるから,いずれにしても土地市場における供給促進の効果が期待できる。…

※「特別土地保有税」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報