狂はかす(読み)クルワカス

デジタル大辞泉 「狂はかす」の意味・読み・例文・類語

くるわ‐か・す〔くるは‐〕【狂はかす】

[動サ四]
狂わせる。
傀儡くぐつ神と言ふものの―・しけるなめり」〈今昔二八・二七〉
たぶらかす。だます。
侍従に―・されて、よものふるまひどもし給ふ」〈住吉・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「狂はかす」の意味・読み・例文・類語

くるわ‐か・すくるは‥【狂かす】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 ( 「かす」は接尾語 )
  2. とりついた神霊や物の怪(け)精神動作を狂わす。狂わせる。
    1. [初出の実例]「其は傀儡(くぐつ)神と云ふ物の狂(くるは)かしけるなめりとぞ」(出典今昔物語集(1120頃か)二八)
  3. たぶらかして、常軌を逸した行動をとらせる。だます。そそのかす。
    1. [初出の実例]「侍従にくるはかされて」(出典:千種本住吉(1221頃か))

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